妊娠中のインフルエンザワクチン接種の安全性

  • 山口 晃史
    国立成育医療研究センター母性医療診療部 国立成育医療研究センター妊娠と薬情報センター
  • 久野 道
    国立成育医療研究センター母性医療診療部
  • 堀谷 まどか
    国立成育医療研究センター周産期診療部
  • 渡邉 典芳
    国立成育医療研究センター周産期診療部
  • 久保 隆彦
    国立成育医療研究センター周産期診療部
  • 加藤 達夫
    国立成育医療研究センター
  • 村島 温子
    国立成育医療研究センター母性医療診療部 国立成育医療研究センター妊娠と薬情報センター

書誌事項

タイトル別名
  • Influenza Vaccination Safety during Pregnancy
  • ニンシン チュウ ノ インフルエンザワクチン セッシュ ノ アンゼンセイ

この論文をさがす

抄録

米国疾病予防管理センター(Center for Disease Control;CDC)やアメリカ産婦人科学会(American College of Obstetricians and Gynecologists;ACOG)は過去の世界的大流行における調査から,妊婦はインフルエンザ感染症に対しハイリスクグループとし,1999 年より妊娠初期を除く妊婦に対してのインフルエンザワクチン接種の推奨を開始,2004 年には妊娠初期を含む全期間での妊婦に対する接種へ対象を拡大している.本邦でも妊娠中のインフルエンザワクチン接種は少しずつ推奨されてきており,その安全性を評価した.2007 年~2009 年に季節性インフルエンザワクチン接種を行った182 症例に対し,妊娠初期,中期,後期の接種時期別に調査を行い,各時期での安全性を妊婦への副反応,胎児への影響を評価した結果,ワクチン接種時の妊娠週数にかかわらず,接種に関連する有意な母体の副反応,児の流・早産,奇形は認められず,ワクチン接種の安全性が確認された.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 84 (4), 449-453, 2010

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (28)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ