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- 菅谷 憲夫
- 日本鋼管病院小児科
書誌事項
- タイトル別名
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- Influenza Vaccine: Past, Present and Future
- インフルエンザワクチン ノ カコ ゲンザイ ミライ
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抄録
日本では, 学童集団接種は無意味であったという意見が流布し, 集団接種を中止したことは当然のように考えられている.しかし, 最近になって, 学童集団接種が実施されていた1970年代, 1980年代のインフルエンザによる死亡者数 (超過死亡) を調査してみると, 1990年代に比べて大幅に低く, 1994年の集団接種の中止以降, インフルエンザの死亡者が急増していることが明らかにされた.インフルエンザワクチン効果は, 既に, 世界的に確立されているが, 最近, 日本でも, 高齢者でのワクチンによる死亡防止効果が80%あることが確認された.インフルエンザ弱毒生ワクチンの実用化が近づいて来たが, 乳幼児では不活化ワクチンの有効性に限界があるので, 生ワクチンへの期待は大きい.日本でも, 高齢者の公費負担によるインフルエンザワクチン接種が実現したが, 現状は, 先進諸国の中で, インフルエンザワクチンの使用量は最低5ベルにある.今後は, 高齢者のみならず, 基礎疾患を持つハイリスク患者や医療従事者も含めて, インフルエンザワクチンの接種率向上に努める必要がある.
収録刊行物
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- 感染症学雑誌
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感染症学雑誌 76 (1), 9-17, 2002
一般社団法人 日本感染症学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205048337408
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- NII論文ID
- 130004716849
- 10008702003
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- NII書誌ID
- AN00047715
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- ISSN
- 1884569X
- 03875911
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- NDL書誌ID
- 6054030
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- PubMed
- 11852480
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可