感染症と気象に関する統計学的研究 (第2報)

書誌事項

タイトル別名
  • A Statistical Study on Relation Between Numbers of Patients with Streptococcal Infectious Disease and Meteorological Data (2nd Report)
  • 感染症と気象に関する統計学的研究-2-溶連菌感染症について
  • カンセンショウ ト キショウ ニ カンスル トウケイガクテキ ケンキュウ 2
  • 溶連菌感染症について

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抄録

1976年9月~1977年8月及び1978年9月~1984年9月における秋田県の感染症サーベイランス情報から得られた溶連菌感染症 (発疹を伴う) の一定点観測医療機関当りの旬別平均患者発生数を目的変数及び9種類の気象 (平均気温, 最高気温, 最低気温, 相対湿度, 平均蒸気圧, 風速, 日射量, 日照時間及び降水量) の旬別平均旬間値を説明変数として重回帰分析し, 旬間気象値から旬間患者発生数を推定する推定式Yの作成を検討した.その結果, 気象値を対数変換することによって, 最高気温TMAX, 相対湿度RH, 平均蒸気圧MVP及び日射量TRHを説明変数とする重回帰式, すなわち, 旬間患者発生数推定式Y=2.7415 log TMAX+8.7521 log RH-3.4656 log MVP-4.4631 log TRH-12.6089が得られた.この重回帰式の場合, 回帰変動のF分布片側確率は0.01%以下, また各説明変数の偏回帰係数のt分布片側確率は0.01%以下~1%以下であったことから, これらの信頼性は高いと考えられた.しかも, この重回帰式における重相関係数は0.9219と高値であり, 全患者発生情報の84.99%(寄与率) を説明し得るものであったことから, 本重回帰式は旬間患者発生数推定式としてかなり有用ではないかと考えられた.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 59 (9), 869-876, 1985

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (1)*注記

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