書誌事項
- タイトル別名
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- A Trial of Infection Prevention in Autologous Bone Marrow Transplants by Selective Intestinal Decontamination
- ジカ コツズイ イショク ニ オケル センタクテキ チョウカンナイキン ソウヨ
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抄録
3例の自家骨髄移植患者に, gentamicin (GM) 960mg/日, amphotericin B 800~1,600mg/日の経口抗生剤処方 (GA処方) で選択的腸管内菌叢抑制を試み, その菌叢抑制効果と感染予防効果について検討した.<BR>処方を開始して1週目に, 3例の便菌叢の好気性グラム陰性桿菌は完全に抑制された. 嫌気性菌は, ほぼGA処方開始前の菌数で保持された. GAの投与は. 2例で8週間の長期に及んだ. そのうち1例では, GA投与中に好気性グラム陰性桿菌の定着はみられなかった. 他の1例で, GM耐性Klebsiella pneumoniaeが出現したが, これはcefmetazoleの点滴静注が開始され, 嫌気性菌が完全に抑制された時に獲得された. Candidaの抑制が不十分で2例で持続した. 咽頭菌叢の推移に便と大きな差はみられなかった. GAの内服により, 下痢, 体重減少, 血清コレステロール値の低下がみられた. また, 移植前処置として化学療法・放射線療法を施行した時, 一過性に嘔気・嘔吐が出現した. GA投与中に, enterococcus敗血症が1例に合併した. この侵入門戸は腸管と考えられた.<BR>GA処方には, いくつか問題がみられたものの, 好気性グラム陰性桿菌の抑制に優れ, 追加検討する価値が十分にあると思われた.
収録刊行物
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- 感染症学雑誌
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感染症学雑誌 58 (5), 417-428, 1984
一般社団法人 日本感染症学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205049980032
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- NII論文ID
- 130004112150
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- NII書誌ID
- AN00047715
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- ISSN
- 1884569X
- 03875911
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- NDL書誌ID
- 2988809
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- PubMed
- 6434666
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可