1980~1982年分離の溶血レンサ球菌の薬剤感受性と菌型について

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タイトル別名
  • Antibiotic Susceptibilities and Serotype of <I>hemolytic streptococci</I> Isolated in Japan 1980-1982
  • 1980 1982ネン ブンリ ノ ヨウケツレンサキュウキン ノ ヤクザイ カ
  • Antibiotic Susceptibilities and Serotype of hemolytic streptococci Isolated in Japan 1980-1982

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抄録

1980-82年に全国で分離されたA群溶血レンサ球菌2,457株を薬剤感受性試験に供試し, そのうち1,727株については菌型との関係も調査した. また1982年に分離されたB群溶血レンサ球菌86株についても最小発育阻止濃度を測定した.<BR>A群溶血レンサ球菌では, PCs, CEPsに耐性を示す菌株は, これまでと同様分離されなかった. TCに対する耐性株の分離率は1976年以来大きな変動はみられなかった. CP. MLsに対する耐性株は, 1978年から再び増加がみられたが, 1980-81年をピークに, 特にEMは減少傾向を示している.<BR>耐性株の分離率は, 狸紅熱由来株の方が, 狸紅熱以外の各種感染症由来株より多かった.<BR>菌型では, 狸紅熱を含む各種感染症由来株に12型が多くみられたが, 健康学童からは, 1型, 6型, 12型, 13型, 28型が同程度に分離された.<BR>12型の中で多剤耐性を示す菌株の割合が, 1982年に至って減少した. また1型は感受性株が多く, 4型はTC単独耐性, 6型はTC, CP2剤耐性を示す菌が多かったが, 18型はすべて感受性株であった.<BR>B群溶血レンサ球菌では, PCs, CEPsに対してはすべての菌株が感受性を示したが, TC耐性株は43%であった. またCPに対してはMICが全般的に高かったが, 耐性値を示したものは2株であった・MLsに対して耐性を示す菌株が1株みられた.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 58 (8), 739-749, 1984

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (2)*注記

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