エホバの証人に対して無輸血手術を行った褐色細胞腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • TRANSFUSION-LESS SURGERY FOR PHEOCROMOCYTOMA IN JEHOVAH'S WITNESS PATIENT: A CASE REPORT
  • 症例報告 エホバの証人に対して無輸血手術を行った褐色細胞腫の1例
  • ショウレイ ホウコク エホバ ノ ショウニン ニ タイシテ ムユケツ シュジュツ オ オコナッタ カッショク サイボウ シュ ノ 1レイ
  • TRANSFUSION-LESS SURGERY FOR PHEOCROMOCYTOMA IN JEHOVAH^|^apos;S WITNESS PATIENT: A CASE REPORT

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説明

エホバの証人信者である59歳の女性が高血圧の治療中に径11 cm大の左副腎褐色細胞腫と診断された.宗教的理由による無輸血手術を希望したため,十分なインフォームド・コンセントを行ったうえで輸血謝絶兼免責証明書を作成し,さらに血漿分画製剤および術前希釈式自己血輸血と術中回収式自己血輸血の使用許可を得た.手術に先行してエリスロポエチン製剤とα1ブロッカーを投与して貧血の是正と循環血液量の確保を行った.手術時間は4時間42分,術中出血量は335 mlで,希釈式自己血を400 ml輸血したが回収式自己血は不要であった.無輸血手術を施行するためには輸血謝絶兼免責証明書を作成するとともに,患者が許容する輸血の同意を得る必要がある.また医師は患者との信頼関係を構築するために,褐色細胞腫の周術期管理と手術手技に習熟するとともに,あらゆる代替治療を用いて最善の努力を尽くすべきである.

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参考文献 (17)*注記

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