携帯型3次元超音波断層装置による膀胱容量測定の有用性と問題点

  • 大岡 均至
    独立行政法人国立病院機構神戸医療センター泌尿器科
  • 野瀬 隆一郎
    独立行政法人国立病院機構神戸医療センター泌尿器科

書誌事項

タイトル別名
  • EFFICACY AND PROBLEMS OF BLADDER VOLUME MEASUREMENT USING PORTABLE THREE DIMENSIONAL ULTRASOUND SCANNING DEVICE
  • 携帯型3次元超音波断層装置による膀胱容量測定の有用性と問題点--特に100ml以下の膀胱容量の測定について
  • ケイタイガタ 3ジゲン チョウオンパ ダンソウ ソウチ ニ ヨル ボウコウ ヨウリョウ ソクテイ ノ ユウヨウセイ ト モンダイテン トクニ 100ml イカ ノ ボウコウ ヨウリョウ ノ ソクテイ ニ ツイテ
  • IN PARTICULAR, ON MEASURING BLADDER VOLUME LOWER THAN 100ML
  • 特に100ml以下の膀胱容量の測定について

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説明

(目的) 携帯型3次元超音波断層装置 (DIAGNOSTIC ULTRASOUND 社製 Bladder Scan ™BVI6100) を用い, 100ml以下の膀胱容量の測定値を中心に検討した.<br>(対象と方法) 男性66名, 女性34名の計100名. BVI6100を用い, 全例に対して男性モードと女性モードにおける1回空打ちの後の3回の計測値の平均値と導尿により得られた実測値との相関を検討した. 誤差率を大きくする因子や測定誤差を小さくする測定手技についても考察した.<br>(結果) 全症例実測値はBVI6100の男性モードにおける1回空打ちの後の3回の計測値の平均値と良好に相関し, 相関係数0.887, 誤差率-4.6±24.5%, 平均変動係数15.2であった. 測定結果は症例側の要因 (膀胱壁と尿との境界面の描出, 膀胱壁の肥厚, 膀胱壁の不整, 膀胱の扁平率, 男性における前立腺の膀胱誤認や女性モードにおける膀胱の子宮誤認等) や験者側の要因 (BVIと腹壁との角度, 腹壁とプローベのフィッティング, プローベの手振れのコントロール等) により影響を受けることも判明した.<br>(結論) BVI6100は, 適切な症例を選択し正しい測定法を行えば経腹的超音波断層検査の各種測定値を凌駕する計測値を得ることが可能で, 100ml以上の膀胱容量に対してもより簡便で正確な計測が可能な機器である.

収録刊行物

被引用文献 (4)*注記

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