子宮筋腫を合併した骨盤臓器脱の治療に関する検討

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タイトル別名
  • A STUDY ON THE TREATMENT OF PELVIC ORGAN PROLAPSE COMPLICATED WITH UTERINE MYOMA
  • シキュウ キンシュ オ ガッペイ シタ コツバン ゾウキ ダツ ノ チリョウ ニ カンスル ケントウ

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説明

(目的) 今回我々は,子宮筋腫がTVM手術の治療成績に与える影響について検討した. (対象と方法) 2010年6月から2012年1月にTVM手術を行った103例を対象とした.対象患者の平均年齢,平均出産回数,平均body mass index(BMI)はそれぞれ67.8歳,2.3回,23.7でPelvic organ prolapse quantification(POP-Q)はStage III 69例,Stage IV 34例,術式はAnterior TVM 26例,Anterior-Posterior TVM 77例であった.術前,術後6カ月でPOP-Qを行い,術後再発はいずれかの計測部位が-1以上(stage II以上)と定義した.術前に5 cmを超える子宮筋腫が認められた5例を子宮筋腫あり群,明らかな子宮筋腫が認められなかった症例を子宮筋腫なし群と定義した.TVM手術前後の解剖学的評価と,子宮筋腫の有無との関連性について比較検討した. (結果) 子宮筋腫あり群はなし群に比べ術前のAa・Ba・ghが有意に大きい値であった.子宮筋腫あり群はなし群に比べ術後のAa・Baが有意に大きい値であったが,Stage II以上の再発は統計学的有意差を認めなかった. (考察) 子宮筋腫を合併した骨盤臓器脱は腟前壁下垂のリスクが高いと考えられ,治療法選択の際にはこのことを念頭におく必要がある.

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