尿路上皮癌BCG膀胱内注入療法によるReiter症候群―自験例の6症例を加えた本邦過去13年間の症例報告のまとめ―

  • 小池 繭美
    名古屋記念病院泌尿器科 JCHO東京新宿メディカルセンター泌尿器科
  • 夏山 隆夫
    JCHO東京新宿メディカルセンター泌尿器科
  • 松﨑 香奈子
    JCHO東京新宿メディカルセンター泌尿器科
  • 横田 英介
    JCHO東京新宿メディカルセンター泌尿器科 順天堂大学医学部附属病院順天堂医院泌尿器科
  • 塩澤 真司
    JCHO東京新宿メディカルセンター泌尿器科 順天堂大学医学部附属病院順天堂医院泌尿器科
  • 千葉 量人
    JCHO東京新宿メディカルセンター泌尿器科 独立行政法人労働者健康福祉機構横浜労災病院泌尿器科
  • 赤倉 功一郎
    JCHO東京新宿メディカルセンター泌尿器科

書誌事項

タイトル別名
  • REITER'S SYNDROME FOLLOWING INTRAVASICAL BCG THERAPY FOR UROTHELIAL CARCINOMA. SUMMARY OF CASE REPORTS OVER THE PAST 13 YEARS IN JAPAN, INCLUDING OUR CURRENT 6 CASES
  • ニョウロ ジョウヒガン BCG ボウコウ ナイ チュウニュウ リョウホウ ニ ヨル Reiter ショウコウグン : ジケンレイ ノ 6 ショウレイ オ クワエタ ホンポウ カコ 13ネンカン ノ ショウレイ ホウコク ノ マトメ

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説明

<p>(目的)尿路上皮癌に対するBCG膀胱内注入療法の副作用の一つとして,関節炎や結膜炎を合併するReiter症候群が知られている.自験例を含め,本邦におけるBCG膀胱内注入療法によるReiter症候群の報告を集計し解析を加えた.</p><p>(方法)医学中央雑誌の検索システムを使用し,2000年から2013年に発表された報告を対象とした.自験例の6例を含む101例について検討した.</p><p>(結果)男女比は14:5,平均年齢は63.1歳,平均投与回数は5.7回,最終投与から発症までの中央値は6日,使用株は東京株が多かった.7割に眼症状の先行を認めた.初期治療にNSAIDsや抗結核薬を用いた場合,半数以上でステロイドの追加投与が必要であった.治療日数の中央値は90日,入院日数の中央値は23日であった.HLA検索が行われた43例のうちHLA-B27陽性はわずか1例であり,他のHLA因子の記載があった9例のうち4例がHLA-B61陽性,3例がB39,B51陽性であった.</p><p>(結論)BCG膀胱内注入療法によるReiter症候群では,結膜炎発症後に多発関節炎を呈することが多い.初期治療にはNSAIDsが推奨されるが,効果が乏しい場合にはステロイド治療介入が必要である.</p>

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参考文献 (4)*注記

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