腰部脊柱管狭窄症による排尿障害の検討

DOI PubMed 被引用文献2件 オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • VOIDING DYSFUNCTIONS IN PATIENTS WITH LUMBAR SPINAL CANAL STENOSIS

この論文をさがす

説明

1987年7月から1993年2月までの5年8ヵ月間に69症例の腰部脊柱管狭窄症による排尿障害を自覚的・他覚的 (Urodynamic study) に評価・検討した.<br>1. 泌尿器科症状は51例 (73.9%) に認められ, きわめて高率であった. その内容は半数以上が排尿因難・尿閉といった排出障害であった. また, 整形外科症状を持たずに泌尿器科症状のみから発見された症例が4例 (5.8%) あった.<br>2. 初診時の膀胱内圧測定の結果は49.3%が normoactive detrusor, 40.6%が underactive (acontractile) detrusor, 10.1%が overactive detrusor であった.<br>3. 手術前後の排尿状態を18例で評価した. 術前 normoactive detrusor であった群は術前後とも排尿状態は良好であったが, underactive (acontractile) detrusor であった群は約50%が回復したが, 残りの50%は不変で清潔間歓導尿法 (clean intermittent catheterization: CIC) を必要とした.<br>4. 術前後の膀胱内圧測定では術前 normoactive detrusor から術後 overactive detrusor になったものが3例, 術前 underactive (acontractile) detrusor から術後 overactive detrusor になったものが3例あり, 手術による減圧により膀胱はより過敏な状態になることが示唆された.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ