傍精巣に発生したfibrous hamartoma of infancyの1例

  • 大草 卓也
    大阪府立母子保健総合医療センター泌尿器科
  • 松山 聡子
    大阪府立母子保健総合医療センター泌尿器科
  • 松井 太
    大阪府立母子保健総合医療センター泌尿器科
  • 矢澤 浩治
    大阪府立母子保健総合医療センター泌尿器科
  • 松本 富美
    大阪府立母子保健総合医療センター泌尿器科
  • 松岡 圭子
    大阪府立母子保健総合医療センター検査科病理
  • 竹内 真
    大阪府立母子保健総合医療センター検査科病理

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF PARATESTICULAR FIBROUS HAMARTOMA OF INFANCY

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抄録

<p>症例は11カ月,男児.在胎38週,経膣分娩にて出生.出生体重は2,526g.生下時に尿道下裂の疑いにて当科を紹介され,外来にて経過観察中であった.11カ月時に再診した際,9カ月過ぎより左陰囊内容が硬く,増大傾向を認めるとの訴えがあった.触診上左陰囊内に精巣とは境界が不明瞭な母指頭大,石様硬の腫瘤を触知した.超音波検査では左精巣外側に接した充実性の境界不明瞭な腫瘤を認めた.左傍精巣腫瘍の診断にて全身麻酔下に緊急手術を行った.腫瘍は豊富な脂肪を伴い,一部精巣鞘膜と強く癒着していた.迅速病理診断にて悪性腫瘍が否定されたため,用手的に触知可能であった腫瘍のみを摘除した.病理組織診断はfibrous hamartoma of infancy(FHI)であった.術後1カ月目に再び左陰囊内に腫瘤を触知し,再手術を行った.前回癒着の強かった腫瘤と精巣鞘膜との間の剥離は困難で,一塊に切除することとなった.術後10カ月現在,再発を認めていない.</p>

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参考文献 (13)*注記

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