健康な勤労者におけるウォーキングの抑うつおよび社会適応の改善効果

書誌事項

タイトル別名
  • The Effects of a Walking Intervention on Depressive Feelings and Social Adaptation in Healthy Workers

この論文をさがす

抄録

勤労者のうつ病対策は重要な課題である.健康な日本人労働者において,ウォーキングによるメンタルヘルス不調への予防効果は明らかではない.本研究では,企業において,勤労者のうつ病予防対策として,ウォーキングの有用性を検討した.事前に運動習慣を確認した上で,606人の勤労者を対象に,4週間のウォーキングプログラムを実施し,プログラム前後のZung Self-rating Depression Scale(SDS)とSocial Adaptation Self-evaluation Scale (SASS)を評価した.結果,ウォーキングプログラムを実施前のSDSは,運動習慣有群(有群)では運動習慣無群(無群)に比して低く(P <0.001),SASSは,有群は無群に比して高かった(P <0.001).実施後は,有群のSDS,SASSは変化しなかったが,無群のSDSは低下し,SASSは上昇した.有群は,無群に比べ抑うつ度が低く社会適応度が高い.無群で,ウォーキングプログラム実施により抑うつ度が改善し社会適応度が増加した.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 35 (1), 1-8, 2013

    学校法人 産業医科大学

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (28)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ