農業用水路中のストレプトマイシン耐性菌の探索と単離菌のグルーピングへのMALDI-TOF MSの適用

  • 市来 弥生
    福岡工業大学 大学院 生物有機化学研究室
  • 青木 智宏
    福岡工業大学 大学院 生物有機化学研究室
  • 高島 泰斗
    福岡工業大学 大学院 生物有機化学研究室
  • 田村 廣人
    名城大学 農学部 生物環境科学科 環境微生物学研究室
  • 寺本 華奈江
    独立行政法人 産業技術総合研究所 環境管理研究部門
  • 佐藤 浩昭
    独立行政法人 産業技術総合研究所 環境管理研究部門
  • 嵐谷 奎一
    産業医科大学 産業保健学部 第2環境管理学講座
  • 吉川 博道
    福岡工業大学 大学院 生物有機化学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Search of Streptomycin-Resistant Bacteria in Creek Water and Application of MALDI-TOF MS to Grouping of the Isolated Bacteria
  • ノウギョウ ヨウスイロチュウ ノ ストレプトマイシン タイセイキン ノ タンサク ト タンリキン ノ グルーピング エノ MALDI TOF MS ノ テキヨウ

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説明

佐賀県の10ヶ所のクリークから採取した表層水を10μg/mlストレプトマイシンを含むR2A培地に接種して, ストレプトマイシン耐性菌の探索を行った. 16S rRNA遺伝子解析により, ストレプトマイシン耐性を持つ菌はBacillus, Novosphigomium, Sphingopyxis, Oceanobacillus属に高い相同性を有することが明らかになった. また単離菌の60%がカップ法において700μg/mlのストレプトマイシン溶液を投与しても阻止円を形成しなかった. ここで得られた単離菌に対して, マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置(MALDI-TOF MS)による分類の有効性を検討した. その結果, MALDI-TOF MSは16S rDNAの1, 000bpに対してAluⅠ, Hae Ⅲ, HhaⅠを作用させたRFLP(restriction fragment length polymorphism)より高い識別能を示した. MALDI-TOF MSは, そのハイスループットな能力を考慮すると, MALDI-TOFマススペクトルデータベースの構築によって迅速な微生物の同定手段になる可能性を持つと思われる.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 30 (1), 11-25, 2008

    学校法人 産業医科大学

被引用文献 (1)*注記

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