氾濫原の休耕牧草地における湿生植物群落再生を目指した表土の有効利用

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タイトル別名
  • Efficient use of seed banks of fallow pastures in floodplain area for the restoration of wetland plant communities
  • ハンラン ゲン ノ キュウコウ ボクソウチ ニ オケル シッセイ ショクブツ グンラク サイセイ オ メザシタ ヒョウド ノ ユウコウ リヨウ

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抄録

世界的に湿地が減少するなか,氾濫原で増えつつある休耕農地を湿地に戻すことは,生物多様性保全と生態系サービス向上の観点から有意義である。湿生植物群落の再生における表土の有効利用を目的として,休耕年数の異なる牧草地の表土を深度別に採集し,異なる水位条件でまきだし実験を行なった。その結果,周辺から種子が供給される環境であれば,牧草地の休耕年数に関わらず,土壌シードバンクには湿生植物種が含まれること,休耕年数6年~26年の上部の土壌を湿潤条件においた場合に種数が最大となること,ただし,休耕年数が6年を過ぎると地上植生の繁茂により土壌シードバンクから発生する個体数が減少することが明らかになった。掘削時に表土をとりおき,新たな掘削面にまきだしたり,表土を耕起することによって,湿生植物群落再生の促進が期待できる。

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参考文献 (22)*注記

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