京都府北部における森林表土を利用した植生基材吹付工の植生遷移と自然回復の評価

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タイトル別名
  • Evaluation of the succession of plant communities revegetated by spraying with plant cultivative base using forest top-soil in north of Kyoto Prefecture
  • キョウトフ ホクブ ニ オケル シンリン ヒョウド オ リヨウ シタ ショクセイ キザイ フキツケコウ ノ ショクセイ センイ ト シゼン カイフク ノ ヒョウカ

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説明

森林表土利用吹付工の長期的な植生遷移と,自然回復の効果を明らかにすることを目的として,京都府内の切土のり面において,森林表土を配合した植生基材吹付工を施工した。その後,施工当年から4 年後までの毎年と,施工12 年後に植生調査を実施し,自然回復の過程を評価した。初年度に成立した一年生草本群落から,チマキザサとススキ群落を経て,12 年後にはヌルデとアカマツの優占する木本群落が成立した。調査期間を通じて,木本類の種数が9 種から25 種に増えた。これにより周辺植生との類似度(QS)は0.27 から0.54 に増加した。また遷移度(DS)は267 から2716 に増加し,木本群落への遷移を示した。一方で,出現種数(S)と多様度指数(H')は,施工4 年後まで増加したが,その後大きな変化はみられなかった。これらの結果から,自然回復の評価方法として,SH'は,施工後4 年程度の初期において有効であり,その後の中長期の遷移に対しては,QSDSによる評価がより妥当であることが示唆された。

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