1-ブロモプロパンへの胎生期曝露は発達期ラットにおいてカイニン酸で誘導されるWet Dog Shakesを抑制する

  • 笛田 由紀子
    産業医科大学 産業保健学部 作業環境計測制御学
  • 金光 雅成
    産業医科大学 産業保健学部 作業環境計測制御学
  • 江川 純恵
    産業医科大学 産業保健学部 作業環境計測制御学
  • 石田尾 徹
    産業医科大学 産業保健学部 作業環境計測制御学
  • 上野 晋
    産業医科大学 産業生態科学研究所 職業性中毒学
  • 保利 一
    産業医科大学 産業保健学部 作業環境計測制御学

書誌事項

タイトル別名
  • Prenatal Exposure to 1-Bromopropane Suppresses Kainate-Induced Wet Dog Shakes in Immature Rats

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説明

1-ブロモプロパン(1-BP)は洗浄やスプレー接着剤の溶剤として用いられている.1-BPの有害性はヒトの事例や成獣を用いた動物で報告されてきた.発達毒性も報告されてはいるが,発達神経毒性についての詳細はわかっていない.我々は,1-BPの胎生期曝露が,発達期ラットへのカイニン酸投与により誘導される行動,すなわちscratching行動やwet dog shake様行動に及ぼす影響を調べた.ウィスター系妊娠ラットの妊娠1日目から20日目まで(6時間/日),濃度700 ppmの1-BP蒸気を曝露した.生後14日目の対照群と1-BP曝露群にカイニン酸を0.1,0.5,2.0 mg/kgで腹腔内投与した.Scratching行動に関しては対照群と1-BP曝露群に違いは見られなかったが,wet dog shake 様行動に関しては,低濃度である0.1 mg/kgにおいて発生率の低下が1-BP曝露群で見られた.1-BP胎生期曝露が発達期の神経行動に影響することが示唆された.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 37 (4), 255-261, 2015

    学校法人 産業医科大学

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (18)*注記

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