「Water-Sensitive Urban Design:水循環に配慮した都市設計」に基づくメルボルン市の都市緑地管理

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タイトル別名
  • Urban forest management in Melbourne city based on “Water-Sensitive Urban Design: Urban design considering the water cycle”
  • Urban forest management in Melbourne city based on “Water-Sensitive Urban Design: Urban design considering the water cycle”

抄録

都市化による水循環の変化は,都市環境問題の要因となっている。これに対しメルボルン市では,都市内の水循環を包括的に管理する Water-Sensitive Urban Design (WSUD) の概念に基づいた市街地整備が行われている。その一つに都市緑地を活用した水循環の管理があり,同市の都市緑地の管理手法はオーストラリア全土の管理手法の基盤となっている。本稿では同市における都市緑地管理および雨水を利用した都市緑地潅水システムの開発について紹介する。オーストラリア南部ビクトリア州では, 2006年から 2010年の干ばつにより,都市緑地も大きな被害を受けた。この経験を踏まえ同市は健全で高い多様性を保持する都市緑地を創造することを目指している。そのため市内全域で公有緑地の現状把握を行い,都市緑地の将来の状況を予測,モデリングするための取り組みやツールを確立した。また市街地の緑地では,流出雨水を利用した統合的潅水システムを導入した。これにより,洪水のリスク緩和と都市緑地への十分な潅水が期待されている。同市における WSUDの取り組みは,環境に配慮した都市緑地管理に関する示唆に富んでいる。

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