15. L-乾燥保存におけるプラスミドの保持安定性(昭和61年度第32回凍結及び乾燥研究会研究報告)

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タイトル別名
  • 15. Stability of Plasmids in L-Dried Cells of Escherichia coli Strains(Papers presented at the 32nd Annual Meeting)

抄録

宿主菌に導入されたプラスミドpBR322, pSC138およびF'102についてL-乾燥保存における保持安定性を検討した.3%MSG添加リン酸緩衝液を分散媒に用いて乾燥した時,乾燥直後ではいずれのプラスミドも安定に保持されていたが,37℃での苛酷保存試験をおこない,生残率が0.1%以下に低下した乾燥標品においてはpBR322およびpSC138の場合はそれぞれ0.5%の,F'102の場合は5.5%の頻度でプラスミドの脱落した生残菌が検出された.この37℃保存による生残率の低下およびプラスミドの脱落は,保護剤としてチオ尿素,アドニトールあるいはシステインを分散媒に添加することで防止された.乾燥標品から抽出したプラスミドDNAをアガロースゲル電気泳動法によって分析したところ,37℃で保存した標品では閉環プラスミドDNAの減少および開環プラスミドDNAの増加等の変性が認められた.このプラスミドDNAの変性はチオ尿素等の保護剤を添加することで軽減された.またこのプラスミドDNA障害は,乾燥細胞を復水したあと37℃で90分間保温する間にその障害の大部分が修復された.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205086211072
  • NII論文ID
    110007368377
  • DOI
    10.20585/touketsukansokaishi.32.0_83
  • ISSN
    24329916
    02888297
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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