9.急速凍結赤血球の加温過程における溶血について(第2セッション,第18回凍結乾燥研究会)
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- 根井 外喜男
- 北大低温科学研究所
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説明
赤血球は,急速凍結後,融解を急速にすれば,ある程度の溶血だけですむが,緩慢融解をすると,溶血が増して100%溶血に達することのあることは,既に知られている事実である.急速凍結赤血球の加湿過程で,種々の温度にある時間おいてから融解した場合の溶血についても,これまでに幾つかの報告がある.特に筆者らの前実験で,ウサギ血液の薄層試料(0.02mlをカバーグラスとアルミ箔に挟んだもの)を液体窒素に浸して急速凍結したものは,そのまま急速融解すれば50%くらいの溶血である誠-50℃に5分間おいた後急速融解するとほぼ完全溶血をおこすことがみとめられている.このように加温過程での保持濃度が比較的低いにもかかわらず,融解後の溶血度に大きな変化をもたらすことについて,その機序を知るために,今回は主として加温過程での試料の形態的変化をめやすに検討の行なったものである.
収録刊行物
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- 凍結および乾燥研究会会誌
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凍結および乾燥研究会会誌 18 (0), 75-76, 1972
低温生物工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205087433216
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- NII論文ID
- 110007367969
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- ISSN
- 24329916
- 02888297
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可