書誌事項
- タイトル別名
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- CT Diagnosis of Malignant Thymoma
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説明
悪性胸腺腫6例のCT所見を良性胸腺腫8例を対照に分析し, 両者の鑑別に対するコンピュータ断層(CT)の有用性を検討した. 1)悪性胸腺腫6例中3例が扁平な形態を示したのに対して良性胸腺腫はすべて円形ないし卵円形であった. 2)腫瘍の辺縁は悪性胸腺腫6例中4例が不整で周辺への浸潤の所見を示したが, 良性ではすべて平滑な辺縁を認めた. 3)胸腔内転移の所見は悪性胸腺腫の2例にみられた. 4)腫瘍のCT値は両者で重なり合い差を認めなかった. 5)CTにより腫瘍の形態, 辺縁の状態, 周辺の浸潤や胸腔内転移の有無を観察することによって胸腺腫の良悪性の鑑別は大多数で可能である.
収録刊行物
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- Journal of UOEH
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Journal of UOEH 8 (4), 437-442, 1986
学校法人 産業医科大学