下関港周辺に立地する事業所の物流システム : 港湾後背地概念の再検討に向けて

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タイトル別名
  • The System of Physical Flows to and from Businesses Located around Shimonoseki Port : Toward a Reexamination of the Concept of Port-Hinterland
  • シモノセキコウ シュウヘン ニ リッチスル ジギョウショ ノ ブツリュウ シス

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説明

従来の港湾の後背地概念によれば, 後背地とは, 港湾通過貨物の生産・消費地であるとされてきた. 本稿では, 山口県下関港の後背地を下関市と仮定し, そこに立地する事業所と港湾との関係につぃて, 物流を指標としたアンケート調査を行った. 先ず研究対象港湾である下関港を位置付けるために, 特定重要港湾20港に対し, クラスター分析を行い, 港湾の類型化を試みた. その結果7タイプに分類でき, 下関港は地方都市港湾に含まれることがゎかった. また, アンケートを実施した10事業所とそれらを巡る物流パターンについてもクラスター分析した結果, 6タイプに分類できた. 個々の事業所の物流を検討すると, 下関港の後背地, 特に当港と密接に関係をもっと考えられる臨海部の港湾地域に立地する事業所ですら, 物流の種類によっては, 他港の勢力が及んでいることがわかった. これは, 高度経済成長期以来の物流システムの多様化・複雑化により, 後背地の重層化が進んだ結果であるといえる.

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