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Graft Copolymerization of Methyl Acrylate and Acrylonitrile on the Cellulose
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- IDE Fumio
- 三菱レイヨン株式会社技術部
Bibliographic Information
- Other Title
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- セルロースへのアクリロニトリルならびにメチルアクリレートのグラフト重合
Description
セリウム塩を開始剤に用いて,メチルアクリレート,アクリロニトリルならびにスチレン等のセルロースへのグラフト重合を行なった。さらにグラフト重合物の繊維内における分布状態を検討し,種々の結果をえた。(1)アクリロニトリルは比較的容易にグラフト物がえられるが,単独重合物の生成量が,ほかのビニル化合物に比して多い。しかも繊維内に沈積しえ単独のポリアクリロニトリルの溶剤抽出は極めて困難である。グラフト量は,触媒濃度,硝酸濃度,ならびに単量体濃度に比例して増大する。しかし最大のグラフト量は, メチルメタクリレートに比して低い。セルロース分子上のラジカル生成反応と, グラフト重合反応を分けることによって, 単独のポリアクリロニトリルの生成を事実上なくすことができた。(2) メチルアクリレートの場合, 触媒濃度, 重合時間ならびに単量体濃度に比例してグラフト量は増大する。グラフト量は極めて高い。(3) スチレン, メチルビニルピリジンはグラフト重合は進行しなかった。(4) セリウム塩によるセルロースのグラフト重合においてビニル化合物の反応性を考えてみると, メチルアクリレート>メチルメタクリレート>アクリロニトリル,酢酸ビニル>スチレンの順である。このような結果から,この系でのグラフト重合においては,単量体自身の反応性よりも,単量体の拡散すなわち水への溶解性が極めて重要な因子である。(5)メチルメタクリレート,酢酸ビニル,ならびにメチルアクリレートのセルロースへのグラフト重合物の繊維内での分布状態をヨウ素沈着法で検討した結果, この方法が十分に使用できることをみとめた。グラフト量が低い場合には, ヨウ素の吸着はみとめられないが,一般にはグラフト量が増大するにつれて,ヨウ素吸着による着色の度合がいちじるしくなり,繊維も太くなる。その分布状態からみて,当然のことながら,グラフト重合はセルロースの表面から内部へと進行している。
Journal
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- The Journal of the Society of Chemical Industry, Japan
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The Journal of the Society of Chemical Industry, Japan 65 (1), 82-88, 1962
The Chemical Society of Japan
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205121373568
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- NII Article ID
- 130004096589
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- ISSN
- 21850860
- 00232734
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed