Relationship between Coloration and Cyclic Structure in Origoacrylonitrile

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  • オリゴアクリロニトリルにみられる環構造と着色の関係
  • オリゴアクリロニトリル ニ ミラレル カン コウゾウ ト チャクショク ノ カンケイ

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アミン中でアクリロニトリルをラジカル低重合させて生成する,赤系に着色したナリゴアクリロニトリルは,赤外吸収スペクトルでvC≡Nの吸収とみられる部位に2240cm-1,および2180cm-1の2本のピークが現われる。この二つの吸収ピークはいずれもニトリル基に帰属すると推定し,これが構造との関連をジエチルアミンとアクリロニトリルの1:1付加物の加熱処理物,アジポニトリルあるいはビスβシアノエチルアルキルアミン(アルキル:-CH3,-C2H5)から誘導して得られる環状化合物をモデルとして検討した。この結果ニトリル基のβ炭素位の二重結合に付加したアミノ基がニトリル基との関連で累積二重結合形になるときに2180cm-1の吸収が生起することを確認した。連鎖に連続してニトリル基が3個以上ある場合,条件によってはこれらが反応して環化するが,この時連鎖の末端に環が形成される場合には環に残るニトリル基のβ炭素位にイミノ基構造をとる場合があり,これが次のアミノ基構造と互変異性平衡により,vC≡Nが2180cm-1に移行する原因となる。さらにこの種のイミノ基構造はプロトン存在下の加水分解,あるいは空気酸化によって容易にカルボニル基に変化するが,窒素が脱離してカルボニル化した化合物では2180cm-1の吸収ピークは消失し,vC≡Nは2240cm-1のみとなる。

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