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抄録
日本語には「自分」, 「自分自身」, 「彼自身」の3つの照応形式がある。これらの照応形の間には, その形式と束縛関係に明らかな相互関係が存在する。<BR>(A)(B)(C) 彼自分 (D) 彼自身自分自身「彼」を含む (A) 欄の表現は主語指向である必要はなく, 「自分」を含む (B) 欄の表現は主語指向でなければならない。横の (C) 欄の要素は長距離束縛が可能であるのに対して, 「自身」を含む (D) 欄の要素は局所的束縛に限られる。<BR>これらの照応形の諸特徴を束縛理論で説明するために, 束縛原理そのものの修正および名詞類を定義する素性体系の改訂を提案し, それによって一見不規則に見えるマラヤラム語の照応形taanやデンマーク語のsigの特徴をも捉えることができる。
収録刊行物
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- 言語研究
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言語研究 1989 (95), 206-230, 1989
日本言語学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205122631936
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- NII論文ID
- 110000425390
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- NII書誌ID
- AN00077625
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- ISSN
- 21856710
- 00243914
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- NDL書誌ID
- 2940066
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可