空気透過法による超微粉体の粒度測定

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タイトル別名
  • The Measurement of Particle Size of Ultrafine Powders by the Air Permeability Method

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説明

粉体充填層の空気透過性から充填層を構成する粉体の比表面積を測定する空気透過法は,工業的に広く利用されているが,現用の装置や方法は主として透過気体の層流域のみを考慮に入れたKozeny-Carman式によっているために,1μ 以下の超微粉体には誤差が多く使用できない。そこで分子流を考慮したCarman式によって種々の工業超微粉体の粒度を測定した。測定結果と電子顕微鏡による粒度の比較からCarman式の分子流項の定数Zを決定し,Carmanの値に近い0.47を得た。この値を用いて計算した結果20mμ~400mμ の範囲にわたって電子顕微鏡による粒度と満足すべき一致を見た。このような超微粉体について層流を考えた透過式で得られる値は試料層中に存在する2次的な凝集粒子の大きさに関係する。従って層流項から得られる粒度は充填度すなわち空隙比の影響が大きいが,分子流項から得た測定値ではその影響は無視できる。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 63 (4), 556-559, 1960

    The Chemical Society of Japan

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