カドミウム,亜鉛,およびマグネシウムの有機金属化合物と四塩化チタンとの混合触媒によるブタジエンおよびイソプレンの重合

書誌事項

タイトル別名
  • Polymerization of Butadiene and Isoprene with Binary Mixture of Titaninum Tetrachlorideand Organo-metallic Compound of Cadmium, Zinc or Magnesium

抄録

ジエチルカドミウム, ジエチル亜鉛, ジエチルマグネシウムのような週期律表第II族の有機金属化合物と四塩化チタンとの混合触媒によるブタジエンおよびイソプレンの重合をしらべた。いずれの場合にもポリマーが得られるが, とくにジエチルカドミウムの場合, 活性な触媒が生成し, 重合は円滑に進行する。このとき, 生成するポリブタジエンのミクロ構造は触媒の組成ならびに重合条件によってことなるが, いずれの場合にも一般に1,2付加構造は少なく, 大部分が1,4付加構造であり, そのうちシスとトランスとの比率が種々変化する。このようにしてほとんどが1,4-トランス構造のものから1,4-シスと1,4-トランスとをほぼ等量有するものにいたるまで種々のシスートランス組成を有するポリブタジエンを合成することが出来たが,またそれらのポリマーは結晶性であることがわかった。なお,この触媒を用いてイソプレンを重合させることにより天然ゴム(Hevea)とほぼ同じ構造をもった1,4-シスーポリイソプレンをうることができた。このほかジエチル亜鉛, またはジエチルマグネシウムと四塩化チタンとの混合触媒によってもそれぞれ特有の立体構造を有するポリマーが得られることを見出した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 61 (10), 1353-1359, 1958

    The Chemical Society of Japan

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