マンニッヒ反応によるポリビニルアルコール系繊維の動物質化

書誌事項

タイトル別名
  • The Animalization of Polyvinyl Alcohol. Fiber Containing Active Hydrogen by Mannich Reaction.

説明

ビニロンの染色性を改良するため,ポリアクリルアミドを,またはポリビニルアルコールに不均一系でアクリルアミドを反応させて得られた部分カルバモイルエチル化物を,ポリビニルアルコールと混合紡糸し熱処理するか,あるいは熱処理後のポリビニルアルコール繊維をメチルグリオキール, サリチルアルデヒド,p-オキシベンズアルデヒドでアセタール化することにより,まずポリビニルアルコール繊維に活性水素を導入し,その後アンモニア,アミンまたはこれらの塩類とホルムアルデヒドとを作用させてマンニッヒ反応を行なった。酸アミド基を含む繊維の場合には硫安含有系でホルマール化を行なうことにより同時にマンニッヒ反応を行ないうるが,生じたマンニッヒ塩基が染色条件下で十分安定でなく,染色性の改良が十分でない。メチルグリオキサールおよびとくにオキシベンズアルデヒド類の場合には容易にほぼ満足すべき動物質化が達せられ,とくにベンザール化繊維を低温においてサリチルアルデヒドでアセタール化した後,ジメチルアミンを用いてマンニッヒ反応を行なう事により染色性および弾性回復性のかなり良好な繊維をうることができた。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 62 (11), 1753-1758, 1959

    The Chemical Society of Japan

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ