メタクリル酸ボルニルおよびイソボルニルの合成とスチレンならびに塩化ビニルとのラジカル共重合

書誌事項

タイトル別名
  • Vinyl Polymerization. LXXIII. The Preparation and the Copolymerization of Bornyl Methacrylate or Isobornyl Methacrylate with Styrene or Vinyl Chloride

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説明

メタクリル酸ボルニル(BMA)およびメタクリル酸イソボルニル(IBMA)を合成し,スチレン(St)および塩化ビニル(VC)とのラジカル共重合の研究を行なった。共重合は封管法でアゾビスイソブチロニトリルを開始剤とし塊状,60℃で行なった。初期生成共重合体の組成分析より,モノマー反応性比(r1,r2)およびQ,e値を計算し,つぎの結果を得た。<BR>BMA(M1)-St(M2)系:r1=0.44,r2=0.49<BR>BMA(M1)-VC(M2)系:r1=12.5,r2=0.06<BR>IBMA(M1)-St(M2)系:r1=0.32,r2=0.70<BR>IBMA(M1)-VC(M2)系:r1=10.0,r2=0.12<BR>Q(BMA)=0.79,e(BMA)=0.46Q(IBMA)=0.54,e(IBMA)=0.42<BR>これら値をメタクリル酸メチルについての結果(Q=0.74,e=0.4)と比較すると,BMAの結果は全く一致し,IBMAではQ値が多少小さく表われた。したがって,前報でのべたエキソ型のIBMAの重合でビシクロヘプタン基の立体効果が現われるという結論に対して有力な支持となった。また,生成共重合体の軟化点,極限粘度,耐熱性などについても考察した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 66 (7), 988-991, 1963

    The Chemical Society of Japan

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