二液相を形成する系の気液平衡測定装置の改良

  • 飯野 正
    東京都立大学工学部工業化学科化学工学研究室
  • 中江 昭
    東亜石油株式会社川崎製油所
  • 須藤 二郎
    東京都立大学工学部工業化学科化学工学研究室
  • 広瀬 泰雄
    東京都立大学工学部工業化学科化学工学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Improved Vapor-Liquid Equilibrium Still for Partially Miscible Liquids
  • 2エキソウ オ ケイセイ スル ケイ ノ キエキ ヘイコウ ソクテイ ソウチ ノ カイリョウ

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抄録

従来2液相を形成する系の気液平衡測定は蒸気相試料を採取する際, 蒸気凝縮液が2液相に分離するため, 片方の液相が界面張力の差により装置の壁に付着し誤差を生じ細心の注意を払っても測定値のバラツキは免れなかった。そこでこれらの欠点をなくすため, 2液相である蒸気凝縮液に第3成分を添加し, 1液相として試料を採取できるような新しい装置を考案した。そしてこの装置の測定精度を検討するため, 二つの2 成分系の気液平衡, 水-1-ブタノール系, 塩化メチレン-水系が測定され文献値との比較が行なわれた。その結果今まで広く用いられてきた Smith-Bonner 型装置よりもバラツキが少なく, 高い精度で測定できることが確認された。さらに従来2液相の系の正確なる測定は経験を必要としたが, 本装置によるとその必要はまったくなく再現性良い測定が可能となった。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 73 (8), 1733-1735, 1970

    The Chemical Society of Japan

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