炭酸カルシウムと酸化クロム(III)の反応

書誌事項

タイトル別名
  • On the Reaction between CaCO<SUB>3</SUB> and Cr<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>

説明

炭酸カルシウム(CaCO3) と酸化クロム(III) ( Cr2O3) の混合物を空気中で加熱すると, CaCO3の熱解離とクロム酸カルシウム(CaCrO4)の生成(Cr3+→Cr6+の酸化)反応が逐次的に進行し,恒温での実測減量曲線はSigmoid型とならない。加熱試料の化学分析から得たCaCrO4の生成率曲線と実測減量曲線とから,CaCO3の分解はCaCrO4の生成よりも十分に早く,その原因としてCr3+→Cr6+の反応が併行していることが重要な因子であることが判明した。また,反応過程は反応速度が未反応粒子の表面積に比例する初期段階と,その後の拡散が律速する後期の2段階に分けられ,前者ではその活性化ニネルギーは温度に依存し,14.3~38.4kcal/mol(780~630℃)となり,後期のそれは12.8kcal/molであった。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 66 (3), 314-317, 1963

    The Chemical Society of Japan

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