メタクリル酸メチルのラジカル重合および共重合反応性におよぼす金属ハロゲン化物の効果

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Metal Halides on Radical Polymerizationand Copolymerization of Methyl Methacrylate
  • メタクリルサン メチル ノ ラジカル ジュウゴウ オヨビ キョウジュウゴウ ハンノウセイ ニ オヨボス キンゾク ハロゲンカブツ ノ コウカ

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説明

メタクリル酸メチルのラジカル重合および塩化ビニリデンとのラジカル共重合性への塩化亜鉛の効果については,前報で報告した。すなわち, メタクリル酸メチルは塩化亜鉛と錯体を形成し, 遊離のモノマーとは異なった反応性を示し, 生成ポリマーのシンジオタクチシチーは通常のラジカル重合の場合より低下し,温度変化も小さくなることを見い出した。メタクリル酸メチルは臭化亜鉛, 四塩化スズ, 塩化アルミニウムおよびフッ化ホウ素とも錯体を形成する。そこで, これらの金属ハロゲン化物の添加による生成ポリメタクリル酸メチルのタクチシチーの変化および塩化ビニリデンとの共重合性の変化を,塩化亜鉛についての効果も含めて比較検討した。その結果,塩化亜鉛および臭化亜鉛のみが生成ポリマーのシンジオタクチシチーを低下させることがわかった。また,塩化ビニリデンとの共重合においては,フッ化ホウ素を除く他の金属ハロゲン化物の添加により共重合体中の塩化ビニリデン含量は低下した。この効果は塩化亜鉛, 臭化亜鉛および四塩化スズで著しく, 塩化アルミニウムはこれらに劣る。このような金属ハロゲン化物による効果の現われかたの違いを,錯体モノマーの極性の違いで説明した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 72 (1), 359-363, 1969

    The Chemical Society of Japan

被引用文献 (1)*注記

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