ナッタ触媒によるプロピレン重合における酸素効果

書誌事項

タイトル別名
  • Ritect of Oxygen on Rate and Stereoipecificity of Propylene Polymerization with AA-TiCl<SUB>8</SUB>-Al(C<SUB>2</SUB>H<SUB>5</SUB>)<SUB>8</SUB>
  • ナッタ ショクバイ ニ ヨル プロピレン ジュウゴウ ニ オケル サンソ コウカ

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説明

AA型TiCl3-Al(C2H5)3系触媒上でのプロピレン液相重合における酸素の添加効果を,速度論的挙動および生成ポリマーの立体規則性の両面から検討した。{O2+Al(C2H5)3}+TiCl3の順序で酸素を添加した場合には,酸素がAl(C2H5)3と不可逆的に反応し,重合に不活性な錯体を生成する。このために溶液中のAl(C2H5)3濃度が減少し,重合速度低下と生成ポリマーの立体規則性の向上が起こる。{O2+TiCl3}+Al(C2H5)3の順序で添加した場合は,酸素がTiCl3を酸化しTi4+を生成する。4価のチタンは,Al(C2H5)3により還元され低活性のβ型TiCl8とAl(C2H5)2Clを生成する。この結果,重合速度の低下が起こる。さらに,生成Al(C2H5)2ClとAA型TiCl3とによる立体規則性向上の効果と,生成β型TiCl3とアルキルアルミニウムとの系による立体規則性低下の効果とが重なり,立体規則性に極大が現われる。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 72 (12), 2621-2624, 1969

    The Chemical Society of Japan

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