ハロ二塩基酸ジアルキルエステルとスズとの直接反応

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タイトル別名
  • The Direct Reaction between Tin Foil and Dialkyl Halodibasic Esters
  • ハロ ニ エンキサン ジアルキルエステル ト スズ ト ノ チョクセツ ハンノウ

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抄録

ハロコハク酸ジアルキルエステル(i),ハロメチルコハク酸ジエチルエステル(ii),ハロマロン酸ジエチルエステル(iii)およびハロエチルマロン酸ジエチルエステル(iv)とスズ箔を添加剤の存在下で直接反応させた。また,イタコン酸ジアルキルエステルとトリ-n-ブチルスズヒドリドとのハイドロスタネーションを行ない生成物を臭素化した。以上の反応および生成物について検討した。(i)のスズに対する反応性はハロゲンに関し,I>Br>Clの順序であり,またエステルの種類については,(i)>(ii),(iii)>(iv)の関係が認められた。IRスペクトル,元素分析などから,(i)の反応生成物は前報と同様の立体異性体であることがわかった。またIRスペクトルと同様NMRスペクトルにおいてβ のC=OがSnに配位することによって生ずると推察されるシフトが認められた。ハイドロスタネーションの生成物と臭素化物を比較するとIRおよびNMRスペクトルにおいても臭素化物は(i)の反応生成物とまったく同様のシフトが認められ,βのC=OのSnの配位はハロゲンの電子吸引性に基づくと推察した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 70 (5), 705-709, 1967

    The Chemical Society of Japan

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