有機酸無水物硬化エポキシ樹脂の熱膨張とガラス転移点

書誌事項

タイトル別名
  • Dilatometric Properties of Epoxy Resins Cured with Organic Acid Anhydride.

抄録

含浸注形用有機酸無水物硬化エポキシ樹脂の硬化途中,硬化後の内部応力やひずみに関する問題を検討するため,それらと深い関係にあると考えられる硬化樹脂の熱膨張,転移点等を酸無水物の配合量,エポキシ当量,二塩基酸添加との関係において測定した。酸無水物の配合量がエポキシ基1molに対し1molよりも少ないところでガラス転移点は極大値を示し,転移点以上での膨張係数は極小値を示す。酸無水物とエポキシ基を等モルに配合した場合にはエポキシ当量の増加にともなってガラス転移点および転移点より上での膨張係数は漸増する傾向を示す。二塩基酸の添加量の増大につれてガラス転移点は降下し, 転移領域はせまくなる。これらの傾向に関し二塩基酸を同モル数添加する場合には, メチレン直鎖の長い方が効果的であり, 硬化樹脂中の二塩基酸からくるメチレン基の濃度が同一な場合にはメチレン直鎖の短い方が効果的である。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 64 (7), 1291-1294, 1961

    The Chemical Society of Japan

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