4-クロルシクロヘキセンの硝酸酸化によるβ-クロルアジピン酸の製造

書誌事項

タイトル別名
  • Preparation of P-Chlor oadipic Acid by Nitric Acid Oxidation of 4-Chlorocyclohexene

抄録

4-クロルシクロヘキセンの硝酸酸化により, β-クロルアジピン酸 ( I) を合成することを目的とし, 反応条件を研究した。<BR>バナジウム触媒硝酸酸化においては,I が主生成物であり, 低級酸としてβ-クロルグルタル酸 ( II ) およびコハク酸 ( III ) を生成した。シクロヘキセンの場合と比較して,生成二塩基酸中に占める C6 成分の選択率が高く 80~90% である。しかし油状物 (ニトロ化合物) の副生が多く, カルボン酸収率は低いという結果を示した。反応温度および硝酸濃度の変化に対して, シクロヘキセンよりも敏感であり, Iの収率は鋭い極大値を示した。4価のバナジウムを触媒としても 5価のバナジウムの場合とほぼ同様の結果を得た。<BR>実験範囲内での最適条件において, I の収率 64mol%, II 3%, III 3%, その他油状物 47wt% であった。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 74 (3), 397-400, 1971

    The Chemical Society of Japan

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