酢酸-酢酸ナトリウム溶液中におけるアントラセンのクロム酸酸化の速度論的考察

書誌事項

タイトル別名
  • Kinetics of the Chromic Acid Oxidation of Anthracene in Acetic Acid-Sodium Acetate Solution
  • サクサン-サクサン ナトリウム ヨウエキ チュウ ニ オケル アントラセン ノ クロムサン サンカ ノ ソクドロンテキ コウサツ

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説明

種々の量の酢酸ナトリウムを含む氷酢酸中で, 重クロム酸ナトリウム (Na2Cr2O7・2H2O) によってアントラセンを 40~60℃ で均一液相酸化し, 速度論的考察を行なった。Cr (VI) およびアントラセンの濃度減少量, x(mol/Z) と y(mol/l) との間には, y=mx/2 なる関係が認められ, 反応温度と溶媒の変化に関係なくmは一定 (1.36±0.04) であった。mを用いて補正した速度式は同じ溶媒では Cr (VI) とアントラセンの各々の濃度について1次であった。溶媒成分のモル比の対数, log(AcONa/AcOH) と反応速度定数の対数との直線関係の傾きは -1.26±0.01 となり, 反応速度は溶媒の酸性度に関係すると考えられた。また, 溶媒の組成変化に伴なう δMΔSの減少に対してδMΔFは増加したが, ΔHは一定 (10.54±0.18Kcal/mol) であった。反応速度に対する光の影響はなかったが, 反応の雰囲気によるわずかな影響が認められた。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 74 (11), 2328-2333, 1971

    The Chemical Society of Japan

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