低周波電力の發生

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タイトル別名
  • Generation of Low Frequency Power

抄録

筆者は低周波電力の應用に必要な0-10サイクル、100-200ヴオルト50キロワツト以内の低周波交流電源を得る爲今日迄利用せられた各種の方法を比較研究した。然るに(1)同期發電機は低速のため出力の割合に寸法が大きくなり且其特性も普通周波數の場合より劣り(2)誘導機は發生電壓と周波數とが相關聯し負荷電流に依つて自變する等の缺點があり到底利用されない。そこで可變電壓で可變周波數の低周波交流を得るには原則として非同期運轉の整流子型周波數變換腹を探用しなければならぬ。然し之は(3)發生電壓が低く[周波數が低いから變壓器が利用されない](4)廣い範圍に亘る電壓の調整が極めて困難で(5)殊に低い周波數に於ては負荷電流と共に其端子電壓及び周波數の變動が甚だしく(6)且運轉用可變速度の補助電動機を絶對に必要とする缺點がある。<br>筆者は低い一定電壓ではあるが最も安定な正弦波可變低周波を得るには機械的に負荷されない分捲整流子電動機の或刷子電壓を電源とするのが最も簡單な方法であると思ふ。<br>次にこの定電壓可變周波數の電源を勵磁機として更に廣範圍の電壓變化を與へるため、勵磁電流並びに其速度をも加減し得る突出極塊状繼鐵(salient-pole solid yoke)型整流子發電機を用ひ、周波數の變化は勵磁機のみで行ひ、此低周波電壓の變化は發電機側に任せ、互に他を制することなく最も安定且廣範圍に亘る周波數と電壓とを制御することができる。

収録刊行物

  • 電氣學會雜誌

    電氣學會雜誌 49 (493), 879-896, 1929

    一般社団法人 電気学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205142270208
  • NII論文ID
    130003613357
  • DOI
    10.11526/ieejjournal1888.49.493_879
  • ISSN
    21876797
    00202878
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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