-
- 小泉 正夫
- 東北大学理学部化学教室
書誌事項
- タイトル別名
-
- Studies on the Primary Processes of the Photooxidation and Photoreduction of Xanthene and Thiazine Dyes
説明
キサンテン,チアジン系色素の光酸化,光還元は一般に三重項色素と酸化剤,還元剤,基底状態の色素間の相互作用によって開始する(この順にD-O,D-R,D-D機構と呼ぶ)。この結論は色素退色の反応論的様相,Warburg装置を用いた酸素吸収実験,閃光法による半酸化,半還元型色素の挙動に関する研究などによって十分裏づけられた。全反応の一般的様相は上の初期潭程に大きく左右される。たとえば過酸化水素の生成はD-Dでは起こるがD-O機構では起こらない。上の反応は半酸化型0半還元型を経由するが,これらの中間体はある場合にはイオン対的性格の分子間化合物として生成されると思われる。この見解はとくにD+…O2-の場合について十分裏づけられた。すなわちエオシンの空気飽和水溶液中に生じるD+や02は一次減衰をし,ロイコフルオレセインの酸化には無効である。このことは自由なD+や1O2がこの反応に有効に働くことと対照的でD+ …O2存在の化学的根拠といえよう。なおψε丁値決定の新しい方法についても述べた。
収録刊行物
-
- 日本化學雜誌
-
日本化學雜誌 90 (2), 117-134, 1969
The Chemical Society of Japan
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205148295808
-
- NII論文ID
- 130003511890
-
- COI
- 1:CAS:528:DyaF1MXpt1agtQ%3D%3D
-
- ISSN
- 21850917
- 03695387
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可