黄血塩溶液を標準溶液とする金属の定量法(第13報)トリウムの定量

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タイトル別名
  • Determination of Metals. with Standard Solution of Potassium Ferrocyanide. XIII. Determination of Thorium

抄録

トリウムの定量分析法として, トリウム-アリザリンレッド-S の赤色水溶液錯塩を内部指示薬とし, 黄血塩標準溶液を用いる沈殿滴定法を検討した。イオン交換樹脂を用いて精製したトリウムの硝酸塩溶液を試料とした。この試料を100ml のパイレックスフラスコに採取し, pH を約 2.0 に調節の上, アリザリンレッド-S の飽和溶液を 1 滴加えて赤色錯塩を生成させ, ついで全体を 50ml になるように蒸留水を加えたのち, 0.05mol/l 黄血塩標準溶液を用いて滴定して, フェロシアン化トリウムの白色沈殿を生成させ, 赤色錯塩の脱色により黄色となる点を終点とした。本法により pH 2.4~1.6, 指示薬添加量 0.05~0.1ml, 液温 10°~30℃ の滴定条件で 154.8~7.74mg Th4+/50ml のトリウムを定量することができる。黄血塩溶液およびトリウム塩溶液と酸化還元および沈殿生成反応をなす共存イオンは妨害となる。

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