臨界ミセル濃度(cmc)に対する対イオンの効果(第2~4報) (第3報)イオン性界面活性剤の導電率におよぼす添加塩の効果

書誌事項

タイトル別名
  • The Effects of Gegen Ion on the Critical Micelle Concent. ration (C. M. C. ).II-IV. III. Effect of Added Salts on the Conductance Curves of Ionic Surfactants.

説明

種々の塩の存在下におけるイオン牲界面活性剤の導電率を測定し,それらの塩の活性剤の導電率曲線に対する影響をしらべた。その結果添加塩のイオンと活性剤の対イオンの問にイオン交換がおこり,それが大きな影響を及ぼすことが明らかにされた。すなわち塩化リチウム,塩化ナトリウムわよび塩化カリウム存在下のドデシル硫酸エステルナトリウムの見掛けの導電率は,塩化リチウム存在下で最大となり,塩化カリウム存在ドでは最小となるが,この現象は活性剤の対イオンであるナトリウムイオンと添加塩のリチウムあるいはカリウムイオンとの問にイオン交換がおこり,活性剤ミセルと結合していたナトリウムイオンが一部遊離され同時にリチウムあるいはカリウムィオンが固定されるので,それにもとつく導電率の差額が寄与するためとして合理的に説明された。陽イオン性活性剤の臭化ドデシルビリドニウムに塩を添加したときの見掛けの導電率変化も同様に解釈された。

収録刊行物

  • 日本化學雜誌

    日本化學雜誌 80 (8), 821-823, 1959

    The Chemical Society of Japan

被引用文献 (1)*注記

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