リン酸アルミニウムの製法とその酸性質

書誌事項

タイトル別名
  • Preparations of Aluminum Phosphates and Its Acidic Properties

抄録

α-アルミナとリン酸とからのリン酸アルミニウムの製法はその生成条件(モル比 R=Al2O3/P2O5,昇温速度および加熱時間など)により種々の化合物ができるため,たいていの場合,生成物は種々の化合物の混合物として得られる。これらのリン酸アルミニウムの酸性質について種々検討を行なったところ,これらは従来の固体酸にくらべてきわめて大きい酸性度をもつものであり,さらにこれらのリン酸アルミニウムのX線回折図形において2θ=11.2°に回折ピークをもつ物質Kが存在することがわかった。この物質Kの量と酸性度との間には直線関係が見られ,またメタリン酸アルミニウムのA型,B型およびAIPO4のBerlinite型の酸性度が小さいことから,この物質Kがリン酸アルミニウムにおける酸性度のおもな要因と考えられる。<br> これらのリン酸アルミニウムはすべて弱酸で,その酸強度(pKa)は+1.5であった。

収録刊行物

  • 日本化學雜誌

    日本化學雜誌 92 (4), 318-322, 1971

    The Chemical Society of Japan

被引用文献 (4)*注記

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