"アキタブキ""ふきのとう""の成分バッケノリドーA,B,C,DおよびEの構造"

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the Components of the Bud of Petasites japonicus subsp giganteus Kitam Stru ctures of Bakkenolides-A, B, C, D and E
  • アキタブキ フキノトウ ノ セイブン バツケノリド-A.B.C.D オヨビ E ノ コウゾウ

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説明

アキタブキ``ふきのとう"は古来から民間薬として,また酒肴品として珍重されている植物である。著者らはその成分を検索し,10種類あまりの脂肪族カルボン酸を単離・同定した。この``ふきのとう"の苦味物質にはとくに興味がもたれるが,その成分として5種類の新しいセスキテルペンを単離し,東北地方の方言"バッケ'(ふきのとう)にちなんで,おのおのパッケノリドーA,B,G,DおよびEと命名した。化学的および物理的手段による構造解明の結果,バッケノリドーA(Bakkenolide-A,以下B-Aと略す)はブテノリドの部分構造をもつ三環性の新しいタイプのセスキテルペンであり,パッケノリドーB,C,DおよびEはいずれもB-Aと共通の骨格をもち,B-Aがさらに酸化された化合物であることが判明した。パッケノリド類に特有の骨格をバッカン骨格と命名したが,これはエレモフィラン格から転移して生合成されたと考えられる。

収録刊行物

  • 日本化學雜誌

    日本化學雜誌 90 (3), 221-236, 1969

    The Chemical Society of Japan

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