書誌事項
- タイトル別名
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- Electric Birefringence of Potassium Polystyrenesulfonate in Glycerol-Water and Ethylene Glycol-Water Mixtures
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説明
ポリスチレンスルホン酸カリウムのグリセリン-水,およびエチレングリコール-水の混合溶媒中における電気複屈折を測定した結果,これらの溶媒中ではKerrの法則が成立しないことが見いだされた。すなわち,電気複屈折Δnはごく低い電場でも,電場の強さEの二乗に比例しない。そしてΔnとEとの関係は近似的につぎの式によって表わされる。<BR>Δn/λc=KEn (1)<BR>ここで,λは光の波長,cは溶質濃度,Kおよびnは定数である。<BR>グリセリン50.89%の混合溶媒中では測定した濃度範囲(1.71×10-5g/cc~1.01×10-3g/cc)では(1)式におけるEの指数nは1.05から1.70まで変化する。また,Kerrの法則からのずれは溶媒中のグリセリンの量が増加するにしたがっていちじるしくなる。<BR>また,Δnはつぎのような式でも同様によく表現できる。<BR>Δn/λc=AE+BE2 (2)<BR>1次項の係数Aは溶質濃度の増加とともに減少し,2次項の係数Bははじめ増加し極大を経て減少する。<BR>塩化カリウムを添加した場合にはAもBも減少するが,A/Bの比はほとんど変化せず一定である。<BR>現在までの電気複屈折に関する理論では,(2)式におけるEの1次の項の出現は説明できない。
収録刊行物
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- 日本化學雜誌
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日本化學雜誌 85 (4), 258-262,A20, 1964
The Chemical Society of Japan
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205155932160
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- NII論文ID
- 130003412041
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- ISSN
- 21850917
- 03695387
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可