-
- UEMURA Sakae
- Institute for Chemical Research, Kyoto University
-
- KITOH Ryohzoh
- Institute for Chemical Research, Kyoto University
-
- ICHIKAWA Katsuhiko
- Institute for Chemical Research, Kyoto University
Bibliographic Information
- Other Title
-
- 酢酸タリウム(III)による不飽和化合物の酸化
- サクサン タリウム III ニ ヨル フホウワ カゴウブツ ノ サンカ
Search this article
Description
酢酸タリウム(III)による種々の不飽和化合物の酸化を酢酸溶媒中で行なった。出発物質と生成物をおよその反応のはやさの順につぎに列挙する。酢酸イソプロペニルからアセトンとアセトキシアセトン。酢酸ビニルからアセトアルデヒド,1,1,2-トリアセトキシエタンとアセトキシアセトアルデヒド。プロピレンから1,2-ジアセトキシプロパン。エチルピニルエーテルからアセトアルデヒド,1,1-ジエトキシ-2-アセトキシエタンと1-エトキシ-1,2-ジアセトキシエタン。ブタジエンから3,4-ジアセトキシ-l-ブテンと1-プテン-3,4-ジオールの酢酸モノエステル。酢酸アリルから1,2,3-トリアセトキシプロパン。塩化アリルから1-クロル-2,3-ジアセトキシプロパンと1-クロル-2,3-プロパンジオールの酢酸モノエステル。エチレンからアセトアルデヒドと1,2-ジアセトキシエタン。エタノール溶媒では酢酸ビニルから1,1-ジエトキシ-2-アセトキシエタンと1,1,2-トリエトキシエタン。エチルピニルエーテルから1,1-ジエトキシ-2-アセトキシエタンが得られた。エタノール溶媒では反応は遅かった。強酸を加えると反応ははやくなったが,生成物の組成およびその量に変化が見られた。ハ採ゲン置換オレフィンのω-プロムスチレン,アクリロニトリル,α,β-不飽和カルボニル化合物は反応しなかった。メチルピニルケトンでは酢酸付加反応が起るが,その際多量のタリウム塩により,2~2.5倍収率がよくなった。酸素置換オレフィンは少量のタリウム塩により短時間でカルボニル化合物へ変化した。酢酸ビニル,エチルピニルエーテルからアセトアルデヒドが,酢酸イソプロペニルからアセトンが生成した。
Journal
-
- Nippon kagaku zassi
-
Nippon kagaku zassi 87 (9), 986-990,A55, 1966
The Chemical Society of Japan
- Tweet
Keywords
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205156777472
-
- NII Article ID
- 130003412126
-
- NII Book ID
- AN0018661X
-
- ISSN
- 21850917
- 03695387
-
- NDL BIB ID
- 8359639
-
- Data Source
-
- JaLC
- NDL Search
- Crossref
- CiNii Articles
-
- Abstract License Flag
- Disallowed