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- タイトル別名
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- Synthesis of 7-Methyl-8-hydroxyquinoline-5-aldehyde by Reimer-Tiemann Reaction
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説明
さきに, 5-メチル-8-オキシキノリンとクロロホルムとを希水酸化ナトリウム水溶液中で反応させたとき,正常な反応生成物であるオキシキノリンアルデヒド誘導体は得られず,ジクロルメチル基が導入された環状ケトンである 8-オキソ-5-メチル-5-ジクロルメチル-5,8-ジヒドロキノリンを得たことを報告した。このような反応は, Reimer-Tiemann 反応の異常反応として,フェノール,ナフトール誘導体については知られていたが,キノリン誘導体としては,はじめて得られたものである。<BR>本報では,おなじく活性位である7-位にメチル基をもつ 7-メチル-8-オキシキノリンとクロロホルムの反応について検討した。<BR>通常の反応条件に準じて,エタノールを添加した希水酸化ナトリウム水溶液中で反応を行ない,反応溶液を酸性にして生成する沈殿から, mp 179.5°~180.5℃ の黄褐色針状結晶を得た。<BR>また, 8-オキソ-5-メチル-5-ジクロルメチル-5,8-ジヒドロキノリンを得る最適条件にしたがって,多量の希水酸化ナトリウム水溶液中で行なった反応でも,反応溶液を酸性にして生成する沈殿から,少量の mp 179.5°~180.5℃ の塩褐色針状結晶を得たが,アルカリ性で反応溶液からクロロホルムに抽出された部分からは,樹脂状物が得られ,予想されたジクロルメチル誘導体を分離確認することができなかった。<BR>mp 179.5°~180.5℃ の物質は,フェニルヒドラゾンをつくり,塩化鉄により深緑に呈色する。またメチル基は7-位に存在するから, 5-位に CHO 基が導入された 7-メチル-8-オキシキノリン-5-アルデヒドであって,元素分析値も一致する。
収録刊行物
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- 日本化學雜誌
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日本化學雜誌 82 (9), 1284-1285, 1961
The Chemical Society of Japan
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205157002240
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- NII論文ID
- 130003510154
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- ISSN
- 21850917
- 03695387
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可