書誌事項
- タイトル別名
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- Anodic Oxidation of Acetate and Electroinitiated Polymerization of Acrylic Acid in Glacial Acetic Acid
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説明
氷酢酸溶媒中におけるアクリル酸の電解重合を行なった。酢酸-酢酸カリウムの系を電解すると陽極で,通常,Kolbe 反応として知られているようにエタン,二酸化炭素を主として生成し,副生成物としてメタンが生成した。この系にアクリル酸を共存させて電解すると,アクリル酸の重合物が得られた。p-ペンゾキノンによる重合の抑制効果から,アクリル酸の重合開始は,Kolbe反応の中間過程に生成するラジカル種によるものであると考えられた。アクリル酸共存によるKolbe反応生成物の電流効率の低下からアクリル酸濃度1mol/l以上の電解では,電解で生成したアセトキシルラジカルの70%以上がアクリル酸の重合反応に寄与し,残りの30%は脱炭酸してメチルラジカルになり,そのうち75%が重合反応に消費されることがわかった。また,アクリル酸濃度の変化による重合物の収率の変化から,この系における重合反応は不均一表面反応であることが推定された。さらに,電流-電位曲線の解析から,アクリル酸の電極表面への吸着が予想され,重合開始反応にかなり影響しているものと考えられた
収録刊行物
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- 日本化學雜誌
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日本化學雜誌 91 (12), 1128-1132, 1970
The Chemical Society of Japan
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205157171968
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- NII論文ID
- 130003512085
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- ISSN
- 21850917
- 03695387
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可