油圧駆動補機システム

説明

舶用補機の原動機としては電動機が多く使用されてきたが, 最近, 甲板機械につづき, ポンプ類の原動機として油圧機械が多数使用され, 好成績をあげておりますので, その大要を説明いたします.<BR>油圧機械をポンプの原動機として使用した時の利点は次の通りです.<BR>1) 油圧により運転されるため過大なトルクがポンプに加えられることがないので回転部の損傷が防止される.<BR>2) 油圧のため電動機使用の時, 問題となる短絡による火花の発生, 過熱等の火災の原因となる諸種の事故が完全に阻止される.<BR>3) 油圧モータは特殊構造としなくとも耐油性, 耐水性に勝れているので, 容易に油中又は水中に沈めての運転が可能である.<BR>4) 上記の理由によりポンプを揚液中に沈めて使用することが出来るので, ポンプの作動が確実となり, これのため諸種の装置を除去出来る.<BR>5) 油圧ユニットとポンプの間は高圧配管で連絡するので両者を自由に配置出来, 又, その途中経路にも特に制約を受けることはない.<BR>6) 油圧ユニットとポンプの速度は自由に選択出来, 又, 運転中でも無段階に変更することが出来る.<BR>7) 一組の油圧ユニットで数組のポンプの運転が可能である.<BR>8) 遠隔操作, 自動制御を組み込むのが容易である.<BR>9) 油圧ユニットは全体がコンパクトにまとめられ船内ぎ装が容易である.

収録刊行物

  • 日本舶用機関学会誌

    日本舶用機関学会誌 10 (7), 510-517, 1975

    公益社団法人 日本マリンエンジニアリング学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205162117760
  • NII論文ID
    130001335165
  • DOI
    10.5988/jime1966.10.510
  • ISSN
    18844758
    03883051
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ