創薬と計算化学

  • 高田 俊和
    NEC基礎・環境研究所 現所属: 独立行政法人理化学研究所, 次世代計算科学研究開発プログラム

書誌事項

タイトル別名
  • In Silico Screening for New Drug and Computational Chemistry
  • ソウヤク ト ケイサン カガク

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抄録

文部科学省と理化学研究所が、開発を進めている次世代スーパーコンピュータの重要応用分野としてライフサイエンスが取り上げられているが、その中のひとつにタンパク質を中心とした分子レベルでの生体機能解明に向けたアプローチがある。量子力学的な手法を数千から数万原子にも及ぶタンパク質複合系に直接適用することは、計算時間の観点から現実的ではなく、注目している化学事象に対する計算精度を堅持しながら、計算時間を大幅に短縮する計算手法が望まれている。QM/MM法は、そのような時代的な背景から大変注目されているアプローチである。本稿では、QM/MM法の考え方、その課題などについて概観すると共に、創薬への分子シミュレーション技術の適用について、大阪大学の進めている"創薬バリューチェーンプロジェクト" を例に、その最新成果を紹介する。

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参考文献 (18)*注記

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