神鋼加古川第8線材工場における成品歩留りの向上

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タイトル別名
  • Improvement of Yield at No. 8 Rod Mill in Kakogawa Works, Kobe Steel, Ltd.
  • シンコウ カコガワ ダイ 8 センザイ コウジョウ ニ オケル セイヒン ブド

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抄録

以上,8線材における歩留り向上活動の概要を報告したが,内容的には,線材の場合,孔型圧延理論に未知の分野を多く残しているため,現場的な試行錯誤によるものが多く,また,部分的には結果のみの報告になつたのもある.<BR>しかしながら,これら一連の活動は決して個人的活動によるものではなく,技能者の高い士気により,全員参加のQCサークル活動として取り組んで成し遂げられるもので,この活動基盤の存在は貴重である.<BR>今後も歩留り向上の必要性はさらに高まるが,歩留りを左右する要素は今回取り上げた以外にも多数残されており,材料要因の品質向上および圧延作業精度の工程能力を向上させ,歩留りの向上に結びつけて行く必要があると考えられる.<BR>最後に,今後,さらに歩留りを向上させていくために検討すべき項目をいくつか挙げてみた.<BR>(1)HCR-実施比率の向上,高温装入設備の設置と最適ヒートパターンの確立.<BR>(2) 在炉時間-最適炉床負荷の把握による後段燃焼負荷操業の確立.<BR>(3) 素材単重の増大-需要家における設備能力も加味し,2t以上の成品コイル単重に増大する.<BR>(4) フライングシャー切断精度の向上-シャーの制御回路の見直しによる切断長さばらつきの減少.<BR>(5) 熱間疵見装置,熱間寸法測定器の採用-異常の早期発見による歩留り低下の防止.

収録刊行物

  • 鉄と鋼

    鉄と鋼 67 (15), 2470-2476, 1981

    一般社団法人 日本鉄鋼協会

参考文献 (1)*注記

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