過酸化ベンゾイルのざ瘡治療における至適濃度の検討
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- 荒金 兆典
- 桃源会クリニック
書誌事項
- タイトル別名
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- Analysis for an Optimal Concentration of Benzoyl Peroxide in Treatment of Acne Vulgaris
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説明
尋常性ざ瘡の治療における過酸化ベンゾイル (BPO) の至適濃度を検討した。20人の軽症から中等症のざ瘡患者を対象に,顔面右半側に4% BPO 配合クリームを,左半側に2.5% BPO 配合クリームを塗布し,臨床症状を客観的評価(面疱数,非炎症性丘疹数,炎症性丘疹数,膿疱数の推移)と使用感の主観的評価(刺激感,ほてり感,痛み,そう痒,赤み,乾燥)を検討した。その結果 BPO 配合クリームの外用による臨床症状の客観的評価項目は4,2.5%濃度ともに顕著な改善を認めた。主観的評価項目の推移としては使用2週後に塗布部の刺激感,ほてり感を全般的に認めたが,開始4週間後にはほぼ使用継続に問題ない程度まで軽減した。以上の結果より,BPO はざ瘡の治療に有用であり,2.5% BPO クリームは4%のクリームとほぼ同等の良好な効果を発現し,患者の使用感も特に差を認めないことが明らかになった。(皮膚の科学,10: 442-448, 2011)
収録刊行物
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- 皮膚の科学
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皮膚の科学 10 (5), 442-448, 2011
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205187913984
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- NII論文ID
- 130005438637
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- ISSN
- 18839614
- 13471813
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可